うちやまる日記~アメリカ・ミシガン在住主婦の日常~

夫の海外駐在で2022年~ミシガン州に移住。アメリカで専業主婦やってます。

【旅行記】フィラデルフィア|独立記念日の連休でアメリカ建国の歴史をめぐる旅①

こんにちは、アメリカ在住の はる(@uchiyamaru0914) です。

 

7月4日アメリカ独立記念日。今年2023年は火曜日だったので、7/3(月)に休みをとると、4連休になりました。

その連休を利用してフィラデルフィア・ボルチモア・ワシントンDCの3都市へアメリカ建国の歴史をめぐる旅に行ってきました。いずれもアメリカの歴史を語るうえで欠かせない重要な東海岸の都市です。

初代大統領ジョージ・ワシントン像と独立記念館

この記事では私たち夫婦が訪れた各都市の観光ポイントを紹介していきます。

行程も地図で紹介しているので旅行プラン検討の参考になればうれしいです。

旅の基本情報

基本情報
  • 日程:2023年6月30日(金)~7月4日(火)
    ※毎年7月4日は「インディペンデンスデー(アメリカ独立記念日)」で祝日です。運転時間が長いため金曜日は夫が仕事を終えてから午後8時に自宅を出発。
  • 主な目的地:フィラデルフィア・ボルチモア・ワシントンDC
  • 移動手段:自家用車

旅の行程

ミシガン州周辺から車で旅行する予定の方の参考になるように、今回の旅の行程を記載しておきます。

この地図では必ず行きたいおすすめのスポットを黄色フラグで、そのほかに余裕があれば訪れたいスポットを青フラグで示しています。(※出発地は近所の日本食スーパーを指定)

宿泊地やレストエリア、ガソリンスタンドはピンクフラグとしているので旅行計画の参考としてください。(※宿泊地は民泊のAirbnbを利用したため近くのスーパーを指定)

また、実際にフィラデルフィアで観光スポットを回ったルートも作成しているので地図メニュー(地図のタイトル左のボタンから選択)より「フィラデルフィア観光」を選択して見てみてください。

 

YouTubeでも紹介する予定です!完成まで少々お待ちください。

フィラデルフィアってどんなところ?

フィラデルフィア美術館とワシントン・モニュメント・ファウンテン

フィラデルフィアは、アメリカ合衆国のペンシルベニア州南東部にある同州最大の都市です。ニューヨーク市とワシントンD.C.の中間に位置し、東海岸で2番目、全米でも6番目の人口を誇ります。

アメリカ建国の歴史上重要な都市で、その起源は1682年にさかのぼります。

クエーカー教徒のウィリアム・ペンが同志とアメリカに渡来し、この地に居住区を建設したのがはじまりです。ペンにより命名された「フィラデルフィア」という名前は、古代ギリシャ語で「兄弟愛の市」を意味しています。

18世紀に入るとフィラデルフィアは交易の要地となり、目覚ましい発展を遂げました。1750年代までには、フィラデルフィアはボストンを上回る北アメリカ最大の都市となり、イギリスの領土内においてもロンドンに次いで大きな街でした。

 

フィラデルフィアの歴史を語るうえで欠かせないのがアメリカ独立戦争と、独立宣言です。

独立記念館・議会

イギリスからの植民地支配を拒否し始まった独立戦争(1775~83年)時には、現在のアメリカ独立記念館である州議事堂で大陸会議独立宣言の起草が行われました。

1776年7月4日に13植民地の代表が会して全会一致でアメリカ独立宣言を採択し、設立されたのがアメリカ合衆国です。

また1790年~1800年までの10年間、フィラデルフィアはアメリカ合衆国の首都でした。1789年にアメリカが最初に首都と定めたのはニューヨーク市ですが、その1年後から新都ワシントン特別区の建設が一段落するまでの間、フィラデルフィアは政治の中心地でした。

 

フィラデルフィアの有名人にベンジャミン・フランクリンがいます。

インディペンデンス・ビジターセンターにて

彼はアメリカ合衆国建国の父と言われています。アメリカ独立の際には、独立宣言の起草委員となり、トーマス・ジェファーソンらと共に最初に署名した5人の政治家のうちの1人です。ちなみにベンジャミン・フランクリンは当時70歳で署名者の中で最年長だったそうです。

100ドル紙幣に肖像として描かれていることからもアメリカの歴史の中で重要な役割を果たしたことがわかります。

街の中にも銅像がありました

【必ず行きたい!】主要観光スポット5選

フィラデルフィアの歴史がわかったところで主要な観光スポットを紹介していきましょう!

【必ず行きたい!】観光スポット5選
  1. 独立記念館
  2. ビジターセンター&リバティベル・センター
  3. フィラデルフィア市庁舎
  4. フィラデルフィア美術館
  5. リーディング・ターミナル・マーケット
独立記念館

独立記念館(Independence Hall)は、フィラデルフィアを象徴する場所で、ここでアメリカ独立宣言の署名が行われました。

1732年に着工し、1752年に竣工したこの建物は、アメリカ合衆国建国期に重要な役割を果たし、ユネスコ世界遺産にも登録されています。

 

1775年~83年まで、第二回大陸会議の議事堂として使用され、1776年7月4日、イギリス植民地下にあった13州の代表者が、この建物の広間に集まり、アメリカ独立宣言が署名されました。この時以来、独立記念館(Independence Hall)と呼ばれるようになりました。

 

独立記念館を見学するためには時間指定の予約が必要です。

予約サイトはこちら

Independence Hall | Independence Visitor Center

(※見学料無料、ただし予約サイトの利用手数料が1枚当たり1ドルかかります)

夏の間は9:00~19:00まで20分ごとにツアーが実施されていますが、1回につき定員が60名なので、訪問予定が決まったら早めに予約してしまいましょう。

万が一予約できなかった場合、17:00以降は予約不要、先着順で参加できるようなので諦めずに行ってみるとよいと思います。

入場時はセキュリティチェックがあるので飲み物等の禁止物を持ち込まないよう注意です。

(南側の様子)ツアー終了後出てくる場所がこの扉です

左右それぞれに部屋があり、ガイドさんが説明してくれます。

こちらは西側の部屋で、当時の法廷の様子です。

(西側の部屋)当時は法廷でした

こちらは東側の部屋(Assembly room)で、独立宣言の署名や採択がされた有名な議会です。

(東側の部屋)各州ごとに席が決められており、代表者が議論に参加しました

正面の席は初代大統領:ジョージ・ワシントンのもので、椅子の背もたれには太陽の彫刻がされています。この椅子の詳細はこちら

"Rising Sun Armchair"と呼ばれています

ツアーが終わり広場に戻ると、西側にはコングレス・ホール(Congress Hall)があります。

1790年から1800年まで、フィラデルフィアがアメリカの臨時の首都だった間、コングレス・ホールがアメリカ合衆国議会議事堂として使用されました。
(※ちなみに独立記念館の東に隣接するフィラデルフィア旧市庁舎(Old City Hall)がアメリカ合衆国最高裁判所でした。)

ここでも20分おきにツアーが開催されています。こちらは予約不要のため、順番待ちの列に並べば、中を見ることができます。

 

アメリカ議会が上院、下院と呼ばれるようになったきっかけはこのコングレス・ホールにあります。

1階には下院議院があり、シンプルな内装で、マホガニーの机とレザーの椅子が置かれています。

コングレス・ホール1階:下院議院

2階には上院議院があり、より華やかな内装で、赤い厚手のカーテンが飾られています。

コングレス・ホール2階:上院議院

天井画には、伝統的な平和の象徴であるオリーブの枝を持ったアメリカンイーグルが描かれています。また、天井には、当初の州を表す13の星を照らす日輪型の石膏の円形浮き彫り(メダリオン)が飾られています。

コングレス・ホール2階:上院議院
天井のアメリカンイーグルとメダリオンに注目!
ビジターセンター&リバティベル・センター

インディペンデンス・ビジターセンターリバティベル・センターはともに見学料無料事前予約は不要です。独立記念館に行ったら、セットで訪れておきましょう。

まずはビジターセンターから。

北側のエントランス

ここでは周辺の観光情報の収集独立記念館に関する展示を見ることができます。

 

ギフトショップにはフィラデルフィア関連のグッズがたくさんありました。カフェもあったので休憩にもおすすめです。

ギフトショップにはロッキー像とロッキーコーナーも!

リバティベル・センターではアメリカ独立の象徴である自由の鐘(Liberty Bell)を見ることができます。

ここも入場前にセキュリティチェックがあります。私たちが行った時には列ができていましたが順番に検査をしているためで、10分程度で入ることができました。列が長く見えてもそこまで時間はかからないと思います。

 

1776年7月8日、フィラデルフィアの市民をアメリカ独立宣言の朗読へと招集させるために、鐘の音が鳴らされました。この鐘は「独立、奴隷制の廃止、合衆国内の国民性と自由」において最も親しみのある象徴の一つであり、国際的な自由の偶像としても用いられてきました。

現在は大きなヒビが入ってしまい、もう鳴らすことはできませんが、たくさんの観光客がこの鐘を一目見ようとリバティーベル・センターを訪れます。

フィラデルフィア市庁舎

フィラデルフィア市庁舎は、1901年に建てられた市庁舎です。その高さは166mで世界最大の独立石積み建造物です。1976年には国定歴史建造物に指定されています。
(※ちなみに世界最大の石造建築物はワシントンDCにあるワシントン記念塔です)

中央にある時計塔の頂上には、ペンシルベニア植民地の創設者であるウィリアム・ペンのブロンズ像が設置されています。

訪れる前に写真や動画を見てから行きましたが、実物の迫力に圧倒されました。とにかく大きかったです。

 

この市庁舎は現在も使用されていて、市役所の他にも、フィラデルフィア市議会やフィラデルフィア市長の事務室としても機能しています。

少し離れても存在感がすごいです
フィラデルフィア美術館

フィラデルフィア美術館は映画『ロッキー』の撮影場所として有名です。

シルヴェスター・スタローン扮する主人公ロッキー・バルボアがトレーニングのために駆け上る美術館正面階段は「ロッキー・ステップ」と呼ばれており、階段下の右手の部分にはロッキーの銅像が設置されています。

ロッキー像とステップは、美術館に入場しなくても見ることができます。映画に使われた当時と街の様子は変化していますが、ロッキーになった気分で美術館前の階段を駆け上がり、フィラデルフィアの街を見渡しましょう!

階段上から見たフィラデルフィアの景色

「フィラデルフィアと言えばここ!」という象徴的な場所なので、美術館に行く時間がなくても訪れてみてください。記念撮影必須のスポットです。(私たちも今回は美術館には入場せず外から見ただけ)

 

フィラデルフィアには美術館も多く、美術愛好家にはバーンズ・コレクションロダン美術館も人気です。ここも外から見ただけですが、せっかくなので紹介しておきます…笑

バーンズ・コレクション (Barnes Collection / Barnes Foundation Collection) 

数々の名作をバーンズさん自身が並べていたように
見せるギャラリーが人気の美術館です

 

ロダン美術館 (Rodin Museum) 

「考える人」の像がゲストを迎えます

少し離れていますが「地獄の門」も見ることができました
リーディング・ターミナル・マーケット

リーディング・ターミナル・マーケット (Reading Terminal Market)1893年から続く、歴史ある市場です。屋内型の市場でとても活気があります。

フィラデルフィア市が安全と衛生上の理由から屋外にあった市場を屋内に移すように提案し、当時あったリーディング鉄道会社の高架下にオープンしたのが始まりです。

 

大きな街にはほとんどの場所にマーケットがありますが、ここは広くて商品の種類も多く、おすすめです。すぐに食べられるデリから肉や魚などの素材までなんでもそろいます。

 

フィラデルフィア発祥のローカルグルメ「チーズ・ステーキ」のお店もありました。

炒めた薄切り肉と溶けたチーズを長いロールパンに詰めたサンドイッチで、人気のあるファストフードのひとつです。フィラデルフィアの愛称を使って「フィリー・チーズ・ステーキ」と呼ぶこともあります。


マーケットの中にはフードコートのようなイートインスペースも充実しているので、それぞれ好きなものを買ってきてみんなでシェアしながら食べるのも楽しそうです。屋内なので天候も気にならないのがいいですね!

たくさんのお店がありました

こんなところもあるよ!おすすめ度別★観光スポット

見どころたっぷりのフィラデルフィア。

ほかに訪れた観光スポットを私の主観により【おすすめ度:★★★】から【おすすめ度:★】まで、ランクをつけて紹介していきます。観光に使える時間に応じて、旅の予定に組み込んでみてください。

【おすすめ度:★★★】
【おすすめ度:★★★】
  • アメリカ合衆国造幣局(United States Mint)

フィラデルフィアにはアメリカの硬貨を製造している造幣局の本部があります。

無料で中を見学することができ、硬貨の製造に関する展示と工場が稼働しているときには実際に硬貨を製造する様子が見られるようになっていました。(ちなみに建物内は撮影禁止です)

残念ながら私たちが訪れた日は工場は非稼働で作る様子を見ることはできませんでした。それでも製造過程の展示が充実していて、工場稼働時にはさぞ楽しいんだろうなぁ!、ということで【おすすめ度:★★★】としておきます!

入場時にセキュリティチェックがあります
【おすすめ度:★★】
【おすすめ度:★★】
  • エドガー・アラン・ポー国立歴史地区
  • 東州立刑務所
  • チャイナタウン


エドガー・アラン・ポー国立歴史地区 (Edgar Allan Pоe National Historic Site)

エドガー・アラン・ポーは、1809年に生まれ、1849年に亡くなったアメリカの小説家、詩人、評論家です。世界初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」を執筆し、近代推理小説の開祖と言われています。

日本の有名な推理小説家・江戸川乱歩も彼に傾倒しており彼の名前をもじって、自分のペンネームにしたほどです。

この博物館はポーが1838年から1844年まで住んでいた家を改装したもので、彼の生涯や作品について展示されています。アメリカ国立公園局によって管理されています。

こちらも入場は無料ですが少しだけ街の中心から離れたところにあります。

彼のファンはぜひ訪れたい場所ですね!

東州立刑務所 (Eastern State Penitentiary)

東州立刑務所は、フィラデルフィアにある歴史的な刑務所です。世界初のペニテンシャリー(懺悔を促す刑務所)として設計され、天井が高く、採光された独房には、多くの有名な犯罪者が収容されました。

シカゴの有名なマフィア、アル・カポネや「スリック・ウィリー」のニックネームで知られる有名な銀行強盗犯サットンなどもここに収容されていました。

現在、この刑務所は廃墟と化し、崩れ落ちた独房棟や空っぽの監視塔が残っています。

 

私たちは時間の都合で外から見ただけですが、チケットを購入すると当時の独房を見学できます。そしてなんと、Googleマップのストリートビューでも内部の様子を見ることができたので興味のある人は見てみてください。

東州立刑務所の北と西の通りは無料の路上駐車スペースになっています。私たちは朝イチでここに駐車して刑務所の外観の見学と比較的近くにあるフィラデルフィア美術館を見てきました。

 

チャイナタウン (Chinatown)

アジア系アメリカ人が住む地区で、19世紀中頃から後半にかけて、広東省出身の移民がフィラデルフィアに洗濯屋やレストランを開いたことが、フィラデルフィアのチャイナタウンの始まりです。

漢字がいっぱいあり久しぶりのアジアを感じるスポットでした。

中華料理のレストランやタピオカドリンクなどが集まっているので、アメリカグルメに飽きたときにも良さそうです。

【おすすめ度:★】
【おすすめ度:★】
  • フランクリン広場
  • カジノ(Rivers Casino Philadelphia)

★1のスポットは、正直行かなくても全然問題ないところです。せっかく行ったのでレポートしておきますね。


フランクリン広場 (Franklin Square)

たまたま中国のお祭りのイベントをやっていました。

公園内には中国らしい飾り付けがたくさんあり、ちょっとだけアジアに行った気分を味わえました。

 


カジノ (Rivers Casino Philadelphia)

あまり大きな声では言えませんが、無料で停められる駐車場ということで、使わせていただきました。外の写真も撮らなかったのでGoogleマップを貼り付けておきます。

goo.gl

結構大きめの普通のカジノです。でも今まで行った中では入場時のチェックが厳重だったかもしれません。未成年に見られたのか何なのか、初めてカジノでIDのチェックをされました。(※アメリカのカジノは21歳未満は入れません)

ちなみにダウンタウンまで歩いて40分くらいかかります。バス等の公共交通機関は使わなかったので、どのくらいでダウンタウンに行けるのか興味がある人は調べてみてください…笑

おわりに

盛りだくさんの旅行記になってしまいました。

独立記念日に近いタイミングで世界遺産にもなっている歴史的な都市を見に行くことができて大満足です。

脚力自慢の我々夫婦はほとんどすべて徒歩で回りましたが、さすがに結構疲れました。1日中歩き回って37,600歩…。(それでもさすが都会。歩いて街を観光できるのがアメリカ的にはすごいです!)

2階建てのバスから観光地と街を見て回れるBIG BUSも走っていたので、体力に自信のない方はこういった観光バスを利用するのも手ですね!

最後まで読んでいただきありがとうございます!

②ボルチモア編に続きます。

 

ではまた~