こんにちは、アメリカ在住の はる(@uchiyamaru0914) です。
もうすでに2ヶ月経とうとしていますが、7月の旅行記の続きです。
2023年7月1日~4日に独立記念日を含めた連休を利用してフィラデルフィア・ボルチモア・ワシントンD.C.の3都市へ行ってきました。アメリカ建国の歴史をめぐる旅です。いずれもアメリカの歴史を語るうえで欠かせない重要な東海岸の都市です。
この記事では旅行2日目に訪れたボルチモアを紹介していきます。
旅の概要、1日目に訪れたフィラデルフィアはこちらの記事で書いています。
ボルチモアってどんなところ?
ボルチモアは、メリーランド州最大の都市で、古くから天然の良港として知られ、南部産タバコの輸出港として発展した大西洋で極めて重要な港湾都市です。
フィラデルフィアと首都ワシントンD.C.のちょうど中間あたりにあります。
歴史的には、アメリカで最も古い都市の1つで1729年に誕生。
南北戦争の舞台にもなり、ボルチモアにある要塞「フォート・マクヘンリー」はアメリカの国歌「星条旗」が生まれた場所です。
また、全米初の鉄道が開通した都市でもあります。1830年にボルチモア・オハイオ鉄道が開通しました。
1900年代には工業が発展し貿易港として栄えましたが、1960年代から施設の老朽化や主産業の不況によって人口が流出し、治安の悪化が進みました。
市は再開発のためインナーハーバーの一新を図り、その試みは成功。今はボルチモア国立水族館や大型ショッピングセンターなど、レジャー施設豊富な港町として多くの観光客を集めています。
今回訪れた場所
この記事に登場するスポットを記載しておきます。
この地図ではメインで紹介した2つスポットを黄色フラグ(※その中で記載したスポットは黄緑色フラグ)で、そのほかに登場するスポットを青フラグで示しています。
実際の旅の行程は1つ前の記事で紹介しているので気になる方は見てみてください。
YouTubeでも紹介する予定です!完成まで少々お待ちください。
ボルチモアの観光スポット
ボルチモアを訪れたらぜひ行きたい観光スポットとして2つ紹介します。
- フォート・マクヘンリー
- インナーハーバー
フォート・マクヘンリー
フォート・マクヘンリー(Fort McHenry National Monument and Historic Shrine)は、1800年代中ごろまでボルチモア港の主要な防衛拠点として機能した要塞です。フォート(Fort)は「砦」の意味で、フォート・マクヘンリーは星形をした要塞です。
またこの名前はボルチモアに住んでいた政治家ジェイムズ・マクヘンリーに因んでいるそうです。彼はジョージ・ワシントン、ジョン・アダムス両大統領の下で陸軍長官を務めました。
この砦が唯一攻撃を受けたのは米英戦争中のボルチモアの戦いです。
1814年9月13日、イギリス海軍の艦隊がボルチモア港を攻撃した際に防衛したのがこの砦で、アメリカ軍は丸1日以上にも及ぶイギリス艦船による艦砲射撃を何とか食い止めました。
ワシントンの弁護士であったフランシス・スコット・キーがある交渉をするためボルチモアに訪れており、たまたま戦闘に参加していない近くの船からイギリス艦隊の攻撃の様子を目撃しました。
1日中攻撃を受けた翌日9月14日の朝、キーはフォート・マクヘンリーに掲げられた無傷で翻るアメリカ国旗に大変心を動かされ、「フォート・マクヘンリーの守り」という詩を作りました。
この詩は「星の煌く旗(星条旗/The Star-Spangled Banner)」と名前を変えられ、イギリスの歌「天国のアナクレオンへ」のメロディを付けられて、アメリカ合衆国の国歌になりました。
フォート・マクヘンリーは現在、国定公園として保存されています。
米英戦争の歴史や国歌誕生に関連する資料を集めた博物館と要塞エリアを見学することができます。
2023年現在、入場料は一人15ドルで、国立公園の年間パスも使えます。
詳細は国立公園局の公式ページよりどうぞ。
Fort McHenry National Monument and Historic Shrine (U.S. National Park Service)
まずは博物館の見学から。博物館の中心にあるシアターで見られる映像と最後の演出が素敵なので必見です。
次は外に出て、要塞を見学します。
星形の要塞に沿って歩きながら、ボルチモアの港を眺めたり、
当時使用されていた要塞の設備や生活の様子を知ることができます。
こちらは偉い人やその家族の部屋です。
素敵な家具付きの部屋があるのは上官だけで、一般の兵士たちは2段ベットで寝ていたようです。
夕方16時頃に外の広場で旗の交換式が行われました。
アメリカ独立時の13州の国旗から現在の50州のアメリカの国旗に交換するということで、観光しているゲストを巻き込んだイベントになっていました。
現在のアメリカ国旗の方がサイズが小さく、この下の写真ではゲストたちが独立当時の国旗を受け取り、折りたたんでいるところです。
インナーハーバー
次は、観光客に人気のレジャースポットが集まるインナーハーバー(Inner Harbor)です。
港を中心にした観光地は様々ありますが、ここボルチモアは世界のウォーターフロント開発の先駆けともいわれています。
国立水族館(National Aquarium)や
船の博物館であるボルチモア博物艦船群(Historic Ships in Baltimore)、
メリーランド科学博物館(Maryland Science Center)といった博物館から、
ボートや公園など、お子さまが喜ぶエリアも充実。
お土産ショップやレストランも集まっているので家族みんなで楽しめます。
ビジターセンターもあったので、周辺の観光情報を集めたり、ちょっと休憩に使ったりできます。
ボルチモアにもワールドトレードセンターのビルがあり、その前には9・11をしのぶモニュメントがありました。この建物は有料の展望台になっているので高い場所からボルチモアの港を見渡したい人は行ってみてください。
ほかにもこんな場所がありました
外から見ただけの場所も紹介します。興味があれば行ってみてください。
街の中心地に近いエリア
フェデラルヒルパーク(Federal Hill Park)
レキシントン・マーケット(Lexington Market)
クロスストリート・マーケット(Cross Street Market)
リトルイタリー(Little Italy)
ベーブ・ルース生誕地博物館(Babe Ruth Birthplace and Museum)
エドガー・アラン・ポー博物館(Edgar Allan Poe House & Museum)
M&Tバンク・スタジアム(M&T Bank Stadium)
ワシントン・モニュメント(Washington Monument)
ホースシューカジノ・ボルチモア(Horseshoe Casino Baltimore)
街の中心地から離れたエリア
続いて中心地から少し離れたエリアを紹介します。
車があればそんなに時間はかかりませんが、そうでない場合は少しアクセスが悪そうです。
ボルチモア美術館(Baltimore Museum of Art)
メリーランド動物園(The Maryland Zoo in Baltimore)
ホースシュー・フォールズ(Horseshoe Falls)
クリフトン・パーク(Clifton Park)
ボルチモアは古い町並みが残り、かわいらしい建物が多かったので街歩きもおすすめです。
おわりに
日本からボルチモアだけを目的に旅行に行く人は少ないかと思いますが、フィラデルフィアやワシントンD.C.に行くなら、少し足を延ばして行ってみるのもおすすめです。
歴史好きはフォート・マクヘンリー、野球ファンはベーブ・ルース博物館、家族旅行なら国立水族館…。そして心地よい風を感じながら、インナーハーバーでのんびり過ごす1日はどうでしょうか?いろいろな楽しみ方ができそうです。
機会があればぜひボルチモアに行ってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
③ワシントンDC編に続きます。
ではまた~