うちやまる日記~アメリカ・ミシガン在住主婦の日常~

夫の海外駐在で2022年~ミシガン州に移住。アメリカで専業主婦やってます。

【旅行記】ピッツバーグに寄り道|独立記念日の連休でアメリカ建国の歴史をめぐる旅④

こんにちは、アメリカ在住の はる(@uchiyamaru0914) です。

7月の旅行記、最後の記事となります。

最後は帰り道の途中で立ち寄ったピッツバーグ。ドライブで町の雰囲気を楽しんだだけですが簡単にご紹介します。

旅の概要とこれまで紹介したフィラデルフィア・ボルチモア・ワシントンD.C.の3都市はこちらの記事からどうぞ。

uchiyamaru.hatenablog.com

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ピッツバーグってどんなところ?

ピッツバーグは、ペンシルベニア州南西部に位置する都市で、州内ではフィラデルフィアに次いで人口第2位の大都市です。

北東からはアレゲニー川、南東からはモノンヒガラ川という大きな2つの川が流れ、その合流地点がオハイオ川の始点となっています。この川に囲まれた地形から、ピッツバーグは「橋の街」とも呼ばれており、その数は446もあるそうです。川に架かる多くの橋はピッツバーグを象徴する風景です。

歴史的には19世紀に鉄鋼産業が発展し、「鉄の街」として知られるようになりました。南北戦争により鉄と武器の需要が増加し、街は成長していきました。

1950 年代半ばまで、ピッツバーグの鉄鋼生産量は全体のほぼ半分を占め、全米8番目の大都市であった時代もありました。NYにある移民の玄関口・エリス島を経由したヨーロッパからの移民により、市の人口は50万人以上に膨れ上がります。

時代の流れとともに1970年代以降になると鉄鋼産業は衰退しますが、以降は別産業に力を入れ、教育・医療・小規模製造業・研究の中心地として再生を遂げました。

現在では博物館や美術館、劇場が数多くあり、多くの観光客が訪れる人気スポットになっています。ポップアートの第一人者、アンディー・ウォーホルもピッツバーグ出身です。世界最大のウォーホルのコレクションがあるアンディー・ウォーホル美術館もあります。

ドライブで楽しむピッツバーグ

今回の旅では、ワシントンD.C.からミシガン州への帰り道で1時間ほど立ち寄りました。

朝早い時間だったため、美術館や博物館は開館前。天気も曇っていて少し残念でしたがそれでも素敵な街でした。

マウント・ワシントン

マウント・ワシントン(Mount Washington)は市街地のパノラマビューがみられる絶景スポットがあるエリアです。

モノンガヒラ・インクライン(Monongahela Incline) というアメリカで運行が続く最古のケーブルカーを使って片道5分程で展望台のあるポイントに行くことができます。

今回は乗っていませんが、ドライブ中に線路がありました。

なかなかの急こう配です

近くからみた様子(車のフロントガラスが汚い…)

ダウンタウンにあるLower Stationと山頂のUpper Stationの2つの駅を結ぶだけのケーブルカーですが、長年市民に愛され、大切にされている鉄道です。

山頂にあるUpper Station

この辺りは石畳でかわいらしい街並みでした。

 

山頂の駅から少し歩くとピッツバーグの街を一望できる展望台があります。

展望台 Grandview Overlook

展望台からみたピッツバーグの景色

山頂駅から続くシャイロ・ストリート(Shiloh Street)という通りにはレストランやお土産ショップ、人気のアイスクリーム屋さんもあります。ケーブルカーで訪れてぜひ散策してみて下さい。

アイスクリームショップ

ハインツ歴史センター

ハインツ歴史センター(Senator John Heinz History Center)はピッツバーグのストリップ地区にあるペンシルバニア州最大の歴史博物館です。ペンシルベニア州出身の上院議員H・ジョン・ハインツ3世にちなんで名付けられています。

このハインツ議員のひいおじいさんがケチャップで有名な食品会社ハインツの創業者です。ハインツ社は2015年にクラフト社と合併し、今はクラフト・ハインツ社の部門の1つとなりましたがハインツの本部はピッツバーグに残っています

 

ハインツ社ゆかりの地であるピッツバーグにはほかにもハインツ関係の施設があります。

引用:Wikipedia

ノースショア地区にはハインツ・ロフト(Hinz Lofts)というモダンな外装のアパートがあります。ここはもとはハインツの工場を含む複合施設であり、豆の加工を行うビーン棟、肉の加工を行う精肉棟、シリアル棟などハインツ製品の生産を担ういくつもの建物がありました。1990年代にハインツが拠点を移し、これらの建物が使われなくなったのち、集合住宅ハインツ・ロフトとして再開発しました。現在もにぎやかな集合住宅として、そしてピッツバーグの産業の歴史を偲ばせる施設として残されています。

当時使っていた煙突(Heinz Stacks)も残されています。写真では見えませんが煙突には「HEINZ(ハインツ)」の文字が書かれています。

 

また、22年7月までは2つの川とオハイオ川の合流地点であるノースショアと呼ばれる地区にハインツ・フィールド(Heinz Field)という名前のスタジアムがありました。

ハインツ・フィールドだった時代・2020年の写真(引用:Wikipedia)

NFLのピッツバーグ・スティーラーズのホームスタジアムですが、22年7月にアクリシュア・スタジアム(Acrisure Stadium)という名前に変わりました。ハインツが命名権契約を更新しなかったため、ミシガン州の保険会社がこの権利を買い取り、ハインツの名前はなくなってしまいました。

近くには電車も走っています

PNCパーク

引用:Wikipedia

ピッツバーグには野球スタジアムもあります。PNCパーク(PNC Park)は、アメリカで最大規模を持つ銀行の一つでピッツバーグに本拠を置くPNCバンクのスタジアムです。MLBの有名チームピッツバーグ・パイレーツのホームスタジアムです。アクリシュア・スタジアムの東側すぐそばにあります。

人気の観光スポット

ピッツバーグには多くの博物館や美術館などがあります。今回は行けませんでしたが、人気のあるスポットを紹介します。

フィップス室温植物園

フィップス室温植物園(Phipps Conservatory)はシェンリー公園内にある植物園で、その建物は歴史的建造物で国家歴史登録財に指定されています。1893年、鉄鋼・不動産王のヘンリー・フィップス・ジュニアがピッツバーグ市に寄贈しました。

引用:Wikipedia

ピッツバーグ動物園&水族館

ピッツバーグ動物園&水族館(Pittsburgh zoo & ppg aquarium)は動物園と水族館が一緒に楽しめるお子様にぴったりの施設です。ライオンやキリンから、ペンギンにホッキョクグマまで、たくさんのかわいい動物や魚に出会えます。

www.instagram.com

カーネギー博物館

カーネギー博物館(Carnegie Museums of Pittsburgh)は大富豪アンドリュー・カーネギーによって1885年に公共図書館や博物館の建物が寄贈されたところから始まり、現在はカーネギー研究所によって運営されているピッツバーグの4つの博物館の総称です。

アンドリュー・カーネギーは19 世紀後半にアメリカの鉄鋼産業の拡大を主導し、ジョン・ロックフェラーに次いで史上2番目に富豪と言われた実業家です。スコットランドで生まれ12歳の時にピッツバーグに移住。ピッツバーグで鉄鋼ビジネスをスタートし、巨額の富を築きました。その後は慈善家として活動し、生涯最後の18年間で自分の財産の90%ほどを慈善団体、財団、大学に寄付したそうです。

カーネギー科学センター

カーネギー科学センター(Carnegie Science Center)はアクリシュア・スタジアムの向かい側(西側)にある博物館で、ピッツバーグで最も訪問者の多い博物館です。

引用:Wikipedia
カーネギー自然史博物館

カーネギー自然史博物館(Carnegie Museum of Natural History)はオークランド地区にある自然史博物館です。世界でも有​​数の古生物学コレクションを備えています。

引用:Wikipedia
カーネギー美術館

カーネギー美術館(Carnegie Museum of Art)は自然史博物館と同じ敷地にある美術館です。フィップス室温植物園やシェンリーパークもすぐそばなので、このあたりだけでも1日中楽しめそうです。

引用:Wikipedia
アンディー・ウォーホル美術館

アンディー・ウォーホル美術館(The Andy Warhol Museum)はポップアートの第一人者、アンディー・ウォーホルの作品を収蔵しています。ノースショア地区にあり、一人の芸術家を専門とする美術館としては北米最大規模を誇るファン必見の美術館です。

引用:Wikipedia

おわりに

3つの川に囲まれた素敵な風景、多くの魅力的な博物館、スポーツに熱狂できるスタジアム…。そして、ハインツやカーネギー、ウォーホルなど数々の有名人を輩出してきた歴史をもつ街。ピッツバーグはエネルギッシュな街でした。

今回は天気に恵まれず少し残念でしたが、人気の博物館にも行けていないのでまた機会があれば、天気のいい時を狙って来てみたい場所です。

この記事で興味を持った方がいれば、ぜひ訪れてみて下さい!

 

4つの記事にわたるアメリカ建国の歴史をめぐる旅、これにておしまいです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

 

ではまた~